あっ!警察だ 寝たふりを!
ペッタンペッタン・・・・聞き覚えのある音が土間(床が土の
玄関)の方から聞こえてきます。隣に寝ていたはずの母の
姿がありません。
寝ぼけ眼で土間に出ると、餅つきをしているのです。
伯父さんと伯母さんが、お土産用の餅を作っているのです。
ぽかぽかと湯気を上げながら・・・。ひと臼が搗(つ)きあがり
母が鏡餅の形にしているのです。
柔らかな餅を口にほお張り満足そうなアポチャン
。
荷馬車に揺られながら、遠くの山々を眺めているうちに駅に
着きました。来るときは軽いランドセルでしたが、帰りはずしり
と重いわけです。なんと、米が約3升も入っているのです。
ところが、汽車に乗って4、5時間後、俄かに車中がざわめき
出しました。母も慌てた様子で、
「あ、警察だ
アポチャン、
早くランドセルを背負って寝た振りをしなさい。いいかい![]()
寝たふりだよ
」と言うのです。
何も悪いことをしていないのに、なぜ寝た振りをするのか
分からないままに目を閉じるアポチャンです。
一体、何が起こったと言うのでしようか。 <つづく>
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