学校で ウサギとヤギ飼育
今朝、NHKの「心の時代」に作家:新田次郎の長女である藤原咲子が
1945年(昭和20年:終戦)に誕生し、お母さんのリックサックの中に入れ
られ、満州からの引き上げ体験を語っておられました。帰国後、信州で病
に倒れたお母さんが、ヤギの乳を飲み病魔と闘っていた様子を聞いて、
私は小学6年生の時のことを思い出しました。
私達6年生は、冬休みであるにも関わらず2回学校へ行かなければなりま
せんでした。それは、学校で動物を飼っていたからです。ウサギとヤギの
餌やりとフンの始末のためです。
どうして、ウサギとヤギなのかはっきり分かりませんが、友達の話では、
アンゴラウサギは毛を刈って売るとのことであり、ヤギも毛皮を売るためで
あると説明してくれました。
動物は餌をやらなければ死んでしまいますので、皆が当番を決めてお世
話していたのです。餌は秋口に刈ってあった干草を与えるのですが、
時には大根の葉やにんじんの葉などを一般家庭からもらって与えるの
です。今なら家畜用の飼料が売っていますので簡単ですが、何せ昭和26
年のことですので売っているはずがありません。それに毛や毛皮を売る
目的ですので餌は自前で工面するのが当然なのです。
ところが、ある日のことです。当番の友達がヤギ小屋の鍵をかけ忘れて
しまったのです。たまたま見回りに来た公務補さんが異変に気づきまし
た。真っ赤な血が点々と雪を染めていたのです。その跡をたどって行くと、
行く手に無残な姿のヤギが横たわっていたのです。犯人は野犬なのです。
公務補さんは、子ども達に見せてはいけないと判断し、学校の裏庭に穴
を掘り埋めてくれたのです。それとも知らずに来た当番の子が、ヤギが
いないのでびっくりし公務補さんに聞いたところ、事件のあらましを話して
くれたとのことです。
私達6年生は急遽、臨時登校しました。担任から事件の報告を受け裏庭
に作ったヤギの墓にお参りをしたのです。数人の女友達は泣いていました。
私も心の中で泣きました。
我が家では「男は人前で涙を見せてはいけない」ことになっていたからです。
[注釈] 平成元年から新設された『生活科』(第1学年、第2学年)に飼育
栽培活動が取り上げられました。その目標は
「自分と身近な動物や植物などの自然とのかかわりに関心をもち、
自然を大切にしたり、自分たちの遊びや生活を工夫したりすること
ができるようにする。」
となっています。また、内容では、
「動物を飼ったり植物を育てたりして、それらの育つ場所、変化や成
長の様子に関心を持ち、また、それらが生命をもっていることや成長
していることに気付き、生き物への親しみをもち、大切にすることが
できるようにする」と記述されています。
子どもたちに負担をかけないで動物を飼育したり植物を栽培することはで
きないわけです。多少困難でも自分達の力で取組み、成功体験や失敗
体験を通して成就感、達成感、満足感を味わいさせたいものです。
学校によっては、教頭や公務補さんが子どもに代わってお世話していると
いうことを聞くことがありますが、指導者や大人は、
側面的に支援する姿勢
が大切ではないでしょうか。
特に、動物の糞の始末などは進んで取組む子ども達に育てたいものです。
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