あのおっさん 学生?
入学式から2週間目のことです。4,5分遅れて教室に入ると一番前の座席に背広姿の人が座っているのです。私は、わざわざ遅刻した学生を待っているとは随分偉い教官だなぁーと思い、「電車に乗り遅れてしまいました。これから気を付けます
」と侘びると「あゝ、そう」との返事。
軽く頭を下げた後、教室の仲ほどの座席に座ったのですが、講義が始まらないのです。まだ遅れてくる学生を待っているのかなぁーと不思議に思っていたら、ドアが開き教卓の前に講義用のノートを置いてから徐(オモムロ)に受講カードを配る人物がいるのです。この人こそ正真正銘の教官であって、私が詫びた人はただの学生だったのです。
数日してから汽車通をしている先輩にこのことを話すと「お前も間違ったか。ははは・・・・」と笑いながら、あの学生は32歳になり以前に代用教員をしていたとのこと。そのことがあってから、同期の仲間に年齢を聞くと、22歳、24歳、27歳などなどばらばらです。
年上の仲間は学大(学芸大学の略称)に入る前に、銀行員や代用教員、炭鉱マン、店員など様々です。また、樺太や満州から生死をさまよいやっと引き揚げて来た人もおり学業に立ち向かう姿勢が違っていたのです。
しかし、同じ同期の中でも国立一期校(北海道は北海道大学)に挑戦し不合格になって来た人や、2年間の浪人生活者などもおりましたが、やはり、大学へ入る前に社会人として勤めたことのある人は、勉強への気構えが違っていたのです。
[注釈] 2007年の文科省調査によれば、新任教員で1年間の「条件付き採用」を経た後、正式採用とならなかったのは過去最多の295人(前年度比86人増)に達し、4年間で約3倍に増加。採用段階で教員としての適性チェックを強める動きもあります。
また、指導力不足教員も2000人に1人の割合であり、その教員を対象にした特別研修制度がありますが、適格性を欠いているため校長の指導や都道府県教育委員会の研修制度では手ぬる過ぎるきらいがあります。被害を受けるのは子ども達ですので、そのような教員に対しては再就職の斡旋など職種を変更する方向で対応することが重要であると思います。
なお、当時の北海道では国立一期校は北大のみで、二期校には室蘭工業大学、帯広畜産大学、小樽商科大学、北海道学芸大学の四校で、市立として札幌医科大学のみでした。今は北見工業大学、旭川医科大学の2校が増えたわけです。
一方、私立大学及び短期大学は39校もあります。私達の大学時代は確か北海学園大学、藤女子短期大学、北星学園短期大学、札幌大谷短期大学の4校しかなかったような気がします。それに比べて現在は、少子化時代を迎えているにも関わらず、大学・短期大学・各種専門学校が掃いて捨てるほど乱立されており、学生の質が低下してきているとの指摘もあるわけです。何れ淘汰される運命にあるのではないでしょうか。
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