ある朝、枕に数本の抜け毛が付着していることに気づきました。その数週間後に、
鼻をかむと2,3本の毛が抜けてくるのです。不思議だなあと思いつつ、毎朝抜け
毛を数えるようになり、多い時には約60本も抜けている日もあったのです。
しかし、それでもあまり気にもしないでいたのですが、向かいにある床屋へ行った時
「先生、小さな禿ができていますね!よくあること事ですので気にしない方が良いで
すよ!うちの床屋でうつったわけではありませんよ。櫛などはきちんと消毒していま
すから、誤解しないで下さいね!」とのこと。
しかし、そう言われるとかえって疑い深くなるものです。
早速、バスで約25分もかかるA市の皮膚科へ行きました。病名は『円形脱毛症』と
のことで、禿になっている周辺に注射をするのです。頭に注射すると聞いて凄く緊
張したのですが、頭皮すれすれの注射ですので大した痛さではありませんが、4.
5箇所針を刺すたびに緊張し、うっすらと汗をかくしまつです。我ながら気の弱い男
だなあと思い情けなくなったわけです。
その後、毎週通院したのですが治る兆しがありません。今まで七三に分けていた
髪型を六四にし、禿の部分が隠れるようにヘアピンで止めました。
ですから学校へ行っても子ども達は気づきません。先ずは一安心です。
ところが、その内に前髪が邪魔になってきた男の子達が、私の真似をしてヘアピン
をするようになったのです。変な流行が始まり滑稽に思ったのですが、私の心は益
々暗くなっていったのです。
それは、治療の効果が全くないばかりか、眉毛を摩ると数本毛が抜け落ちてくるよ
うになってきたのです。さあ大変な事態 ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ。
寝床に入っても、このまま毛が抜けてしまい禿坊主になってしまったらどうしよう!
禿でも通用する職業は何だろうと真剣に考え始めました。そして、坊主(僧侶)であ
れば恥じることもないと考え、図書館でいろいろ調べたのです。
残念ながら、坊主になることも諦めざるを得なかったのです。坊主にも階級があっ
て本山に寄進する額に応じて位が決まる?との記述があったのです。
へえー!坊主の世界も金次第か!?と驚き、貧乏人はやはり駄目かと・・・
・(´・ω・`)ショボーン
当初、時機に治るだろうと楽観していたのですが、2ヶ月経っても治りません。そう
であれば、速やかに報告し決断を促さなければならないことがあったのです。
それは、円形脱毛症が治るという前提で、見合いしてから約4ヶ月後に仲人役の
教育長さんに結婚話を進めてよいとの意向を伝えてしまったからです。
従って、見合いした相手は私が円形脱毛症になっていることをまだ知りません。
このまま黙って結婚すれば詐欺罪に等しいと思い、勇気を持って打ち明けることに
したのです。
(つづく)
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