悪夢の日曜日 家が流される!
オンボロ住宅の直ぐ前に川が流れています。妻を誘って釣りに挑戦です。エサはミミズですが妻は気持ちが悪いといって触ろうともしません。しかし、私がウグイを釣るのを見て妻も挑戦。
という具合に長閑(ノドカ)な一時を過ごさせてくれる川。長女を乳母車に乗せて川原を散歩することを誘うU川。
ところが、ある夏の日曜日。その川の上流で集中豪雨が。消防署職員が広報車で河川増水の危険を知らせています。
早速、橋まで行ってみると泥水が勢いよく流れていますが、川面は橋桁より数メートル下です。
本当に危険な状態なのか若干疑問視しながらも家に戻り、畳を机の上に積み上げ、和箪笥(ワダンス)の着物も、押入れの布団の上に置くなど、床上浸水に備えたのです。
何故そのような行動に出たかといえば、昭和37年、即ち私が転居する7年前にこの教員住宅も床上浸水し、その痕が木造の外壁に付いていたからです。
さて、午後3時頃です。100m上流に多数の野次馬。行って見ると某病院の院長住宅などの床下の土砂が流失し始め、土台がむき出しになっているのです。
暫く見ていると家が傾きだし、野次馬達は「あゝ、時間の問題だなー!恐ろしいな!」とのこと。
そして、数分後。見ている前で家が大きく傾き川に崩れ落ちました。家一軒が流され橋にぶつかり、ギューと鈍い音を発して橋桁が壊れてしまったのです。
恐ろしい光景です。呆然と川を見ていると、洗濯機やテレビ、家具類がその後も流れてきます。
もし、この勢いで増水すれば我が家も危ないのです。妻と赤ん坊を実家に行かせ、私は夕方まで待機していたのですが、やがて水量が減り始め一難が去ったのです。
今でもその時の恐ろしい光景が鮮明に焼きついています。
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