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2014年6月21日 (土)

「かますの じいさん」と 家庭教育

私達世代では、“女性の夜中の一人歩きは恐ろしいものであり、事件に遭遇するものである”との考えが定着しているような気がする。

それは、幼少の時に母からよく聞かされた
・「かますのじいさんに連れられていくよ!」
・「かますのじいさんにさらわれるよ(拉致されること)!」
・「かますのじいさんが来るよ!」
・「かますのじいさんに連れて行ってもらうよ!」
・「かますのじいさんに覗かれるよ!」

との言葉も影響しているとも思われる。

それでは、この言葉はどんな場面で使われたかを列挙してみよう。

① 睡眠時刻がきているのに なかなか寝ようとしないとき。
② 何時までも兄弟・姉妹喧嘩(口喧嘩)をしているとき。
③ 日が暮れるころまで外で遊んでいるとき。
④ 夜遊びをしているとき。
⑤ 雨戸やカーテンを閉め忘れているとき。
⑥ 夜、口笛を吹いたり、茶碗を箸で鳴らしたりしたとき。

要するに、家庭の躾(しつ)けで、悪い行いを正し善い行いを定着させようとするときに使ったた言葉である。

1_2  カマスとは、どこの家でも使われた重宝な入れ物である。土嚢(どのう)を作るときに使ったり、野良で脱穀したモミや収穫した芋やニンジンなどを運んだり、石炭や肥料を運んだり、大変用途の多い入れ物であり、俵に比べ収納物の出し入れが簡単で、藁を叩いて編み上げた入れ物なのだ。

従って、子供一人を入れることのできる大きさでもあり、背負い易いのも特徴である。

私の小さい頃は、戦中・戦後だったので、食料難であり毎日のように乞食(食物や生活に必要な金品を他人に乞うて暮しをたてている者の総称。北海道ではホイトとも言う。

このような社会状況であったので、汚い服を着た乞食がカマスを背負って人さらいに来るものだと、恐ろしいイメージを抱いていたので、かますのおじさんに連れられて行かれたら大変なことになると思っていた。

「かますのじいさん」は秋田県の伝統的な民族行事である「なまはげ」にも通じるものがあると思う。「悪い子はいねがー」「泣くコはイネガー」と奇声を発しながら練り歩き、子供が親の言うことをきくように育てる先人の知恵の一つであると思う。

この言葉が死語となりはじめてから家庭教育の劣化が進んだのではないかと単純に考える私(古い人間)なのだ。

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家庭教育」カテゴリの記事

コメント

 イヤー、東北と北海道の勉強になりました。ありがとうございます。
 私は、人さらいが来る、サーカスに売られるよ、カクベジシにされちゃうよ、と言われました。音読が間違っているのか、変換できないためにそのままカタカナで済ませました。有名な歌、風に吹かれて逆立ちすれば、山が見えます故郷の。確か美空ひばりがその格好で歌った職業です。いい加減な男ですが、ご容赦を賜りたく。

投稿: tsuguo-kodera | 2014年6月21日 (土) 07時47分

tsuguo-koderaさんへ
“人さらいが来る、サーカスに売られるよ”とは懐かしい言葉です。母もよく言っていました。このような情報は『主婦の友』などに載っていたのでしょうか。または、ラジオでの情報なのか不思議です。
最近の行方不明事件は人さらいであり、サーカスではなく赤線地帯の売春婦として売り飛ばされるのでしょうね。
貴兄のコメントからそんなことまで考えました(笑い)。

投稿: appochan | 2014年6月21日 (土) 08時39分

先生こんにちは。
カマスのおじさんははじめてききますね。角兵衛獅子(かくべいじし)とサーカスの話は私も両親から聞いています。言われる時間も先生とほぼ同じ場合です。
ちなみに角兵衛獅子は越後(新潟県地域)を中心とすうる獅子舞のことです。「新潟県の歴史」などを読んでいただくとわかります。・・・新潟県史だと専門的になりすぎると思います。

投稿: かげちゃん | 2014年6月21日 (土) 17時45分

かげちゃんさんへ
機会があれば新潟県の歴史を是非読んでみようと思います。
私が教育長をしていた町には伝統芸能として獅子舞があるのですが、どこの地方のものだったか忘れてしまいましたが、郷土史で調べてみようと思います。

投稿: appochan | 2014年6月21日 (土) 19時27分

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